くちづけ 映画 実話 事件

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くちづけの試写会にいってきました。
このお話は脚本家の宅間孝行のさんが、新聞の片隅にあった小さな事件をみて心を掻き毟られ舞台にされたものだそうです。
実話の部分はネタバレになってしまうので続きを読む以降をみていただきたいのですが、
本当に、涙、涙の作品でした。
映画館内でも、鼻をすする音がいたるところから聞こえてきて。
目頭が熱くなるシーンが何度もありました。
親族や身近な人に障害を持つ人がいない限りは、やっぱり他人事で。
こういった映画やドラマを見るたびに胸が傷みます。
世の中のどこかで、こうやって悩みやいろんな思いを抱えながら毎日を生きている方々が、たくさんいらっしゃるんだということを思い知らされます。
発作を起こすシーンもありました。感情のコントロールがうまくできないのか、過度のストレスがかかると切れたように殴りかかっていました。精神年齢は子供のようですが、腕力は大人です。殴りかかられたり、暴れられたりしたら、それを止めるのは、とても大変。
それも、映画の中ではワンシーンでしたが、それが日常の用に繰り返されるとしたら。
きっと肉親でも手をこまねいて疲れ切ってしまうのではないでしょうか?


竹中直人さん演じるいっぽんはその苦労をあまりにも知っていたから、自分がもう一緒にいて面倒を見ることができないとわかったとき、愛しいわが娘を手にかけるという行動にでてしまったのでしょう。
施設に預けても自分がいないと嫌だと泣きわめく娘まこ(貫地谷しほりさん)。
知的障害の娘をこの世に残していくにはあまりにもつらい現実。
犯罪者の1/5は障害者だというようなことをいっていました。
そして、出所してもまた、犯罪を繰り返してもどってくると。
でも、それは本当に犯罪を犯しているのではなく、犯人がみつからないときなどは、障害者に罪をなすりつけて、犯人に仕立て上げてしまうという現実。問い詰められた障害者たちはこわくてやってない罪をやったといってしまうと。
浮浪者できちんとビニールなどで家をつくって生きている人達は人生につかれてドロップアウトした人たちかもしれないけれども、ごみ袋などをもってうろついている人のほぼ100%が障害者だと。
自分が一緒にいてあげられなくなって、娘をこの世に一人のこし、犯罪者にも浮浪者にもしたくないといういっぽんの決断。
そして、障害者を支えて生きていくことを、大変さをあまりにも知りすぎていたから、人に頼むこともできない。
直視するにはあまりに悲しい映画でした。
この、父親が病気でなくなることがわかったため障害者の娘を殺してしまったという部分が実話だということです。
メインの二人の他にも
田畑智子さん演じる智ちゃんのおにいちゃん、うーやんの知的障害者です。それも、結構やかましいです。
智ちゃんに結婚話が持ち上がるのですが、破談になってしまいます。
はっきりとして理由を映画内でとりあげられることはなかったのですが、うーやんが原因だということはあきらかでした。
それが現実だろうなと思いました。
誰も責めることができないから、智ちゃんは泣くことしかできないと。
この映画「くちづけ」をみてとても胸が苦しかったです。
理想論かもしれませんが、みんなが幸せになれる世の中になっていくといい。
本当に、そう思いました。
どうして障害をもって生まれてくる人と健康に生まれてくる人がいるのか私にはわかりません。
自分のこころに余裕がないと人にやさしくすることは難しいと思います。
自分がめいいっぱい幸せになって人にもやさしくできる人間になっていけるようにがんばっていこうと思います。

余談ですが、くちづけに、電波少年で一躍有名になったパンヤオの伊藤高史さんが出演されています。


以前、陽だまりの樹という上川隆也さんと吉川晃司さんの舞台を見に行ったときにも出演されていたのですが、一時期病気になって大変だったようですが、俳優さんとして活躍されているんですね。今回、なかなかGOODな役でしたよ。

コメント

  1. 鬼子母神 より:

    観てきました
    涙 涙 笑い 笑い 涙 涙
    たくさんの人に見ていただきたいなと思いました

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