ポイズンドーター・ホーリーマザーのネタバレ&感想です。そして、最近、読んだ本の内容を忘れてしまう、私の備忘録です。
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以下、ネタバレがありますので、ネタバレが嫌な人は読まないで下さい。
1話
マイディアレスト
有紗という妹と私のお話。
姉・妹のお話です。
私が独白といった感じの湊かなえさんがよくつかわれる手法な気がします。
なので、読みやすいです。私、個人的には。
親の姉に対する態度と妹に対する態度の違いにより、姉がゆがんでしまった?&妹が無神経な子になってしまった?
という感じのお話です。
姉は第一子ということもありなんでも厳しく禁止されていたのに、妹はなにもいわれない。
そのせいで異性とも上手くつきあえずな姉に対して、授かり婚をする妹。
姉はかわいがているネコについている蚤をぷちぷちつぶしはじめます。
子持ちの蚤もぷつぷちと。
飼い猫が交尾しているのを妹と二人でみたときに
「あ~、ネコにもさきこされちゃったね」
といわれ、妹の事が蚤にみえて。
どーやら妊娠している妹を蚤と同じように潰してしまった。
でも、私は蚤をつぶしただけ・・・・
といった病んでしまった姉のお話。
2話
ベストフレンド
3人の小説家の卵⇒賞をとる
お話です。
主人公の方がなにもかもにすぐれている。なのに、大賞は全然いけてない別の女性が受賞して。
ねたみながらも私が上と、上から目線でがんばるのですが、大賞をとった彼女はなんだかんだいいながら、どんどんサクセスストーリの道へ。
最後に、大賞をとった女性が刺されそうになり、てっきり犯人は主人公の女性かと思いきや
もう一人の大賞をとれなかった人が犯人だったというオチです。
大賞をとった彼女も読者も話の流れからてっきり、主人公がさしたと思っていたら
主人公はいろいろな妬み的な思いをかかえながらも、彼女がいたからがんばれたと思い、花束を渡そうとしていて、逆に事件にまきこまれて命をおとしてしまう。
切ないお話です。
いろんなねたみや怨みの感情があっても、人間それが、100%すべての感情ではないし、いろんな思いが複雑にからみあってるのが女心だな~と思いました。
3話
罪深き女
なんか、根暗そうな女の人の一人語りで物語が進んでいきます。
どうやら幼馴染だった男の子が事件を起こしたので、その参考人として取り調べを受けている感じです。
自分の母親は男女交際などにひどく厳しく、あまり楽しい幼少時代を送っている感じではありません。
でも、事件を起こしたその幼馴染のような男の子の家とは境遇がにているというかそんな感じで、その子よりましみたいな感じでお情けを施している気で本人はいたようです。
なので、かって、自分1人が幸せになったらいけないんだと思い込み。
最終的には、男の子が事件を起こしたのは、私が、別の男性と一緒にいるところをみてしまって、私だけが幸せになるのはゆるさないと思って自暴自棄になり事件をおこしたのであろうと結論。
彼は、私に好意をいだいていたのに気が付けなかった私の不注意だと。
最後に、男の子側に彼女の事を聞いてみると
「誰?それ?」
的な返事で、すべては彼女のかってな妄想と思い込みだだったというオチ。
4話
優しい人
ただただ、清く正しくまじめに生きている女の子⇒女性の話。
人に興味がなく、どうしても嫌だとかも思わないので、人が嫌がることなどもただただ、普通にやっていただけなのに、
相手によってはそれが優しさと受け取られたり、好意だと受け取られたりで勘違いされていたお話。
大人になって、彼氏もいるのに、1人のちょっといけてない男に人に好意をもられ、ただただ、食事などにつきあってしまったがために(彼氏がいることなどもうちあけずみ)
その彼に勘違いをされ、最終的には彼氏に嫌がらせをして彼氏が会社で働く事ができなくすることも僕にはできると脅しをかけてきて(データーの改ざんなどができるぞと)
我慢しきれずにその人を刺してしまった。
優しさを勘違いされて、悲しい結末に終わってしまいました。
5話
ポイズンドーター
第6話のホーリーマザーとつながります。
娘からの視点で母は毒親だと。
そんな母からのがれ、1人ぐらしをして、女優として頑張っているけれどもやっぱり毒親の存在がという、娘視点で私の母親は毒親だから・・・・というお話。
最終的にテレビ番組で自分は毒親に育てられたということを発表して、その後、お母さんが自殺とも取れる感じで事故で死んでしまいます。
というところで、娘サイドは終わり。
6話
ホーリーマザー
ポイズンドーターの友達視点のお話。
友達のお姑さんからみた、ポイズンドーターの母親はけっして毒親ではなかったと。
その友人もなかなかな毒親に育てられていたようでしたが、
姑はもっと大変なんだよ~といったオチだったかな~。
友人からみたポイズンドーターはなかなかのわがまま娘であまり好かれていなかった。
見る人の視点によって、同じ行為がまったく違った意図でうけとられるというのを書くのが湊かなえさんは本当にお上手。
短編集なので、1篇1篇ゆったりと時間のあるときによめて、とても読みやすかったです。
湊かなえさんにしても朝井リョウさんにしても、
観察されそうで、お友達にはなりたくないな~なんて思ってしまうくらい
人間の裏をかくのがお上手で
怖いです・・・・・・
本は買うのもいいけど、
図書館で借りるとお金にも家のスペースにもとってもいいです。
全国の図書館にある本を検索できて、
更に図書カードがあれば、そのまま予約もできてとっても便利です。