日本一ヘタな歌手を読みました。
この本に興味をもったきっかけは
下妻物語以来、土屋アンナさんが好きだからです。
その土屋アンナさんが舞台をドタキャンして損害賠償請求らしきものを受けているとの記事をみて、
その記事を読んでいて、この本が原案ということでアマゾンなどで調べてみました。
アマゾンのレビューに
私は最近急増している生活保護受給者が嫌いで、
そのつながりで、障害者の方々にも嫌悪感が募るようになっていた。
「自分たちの税金を食いつぶしている」というような気がしていた。
が、濱田さんの人生を知り、その考えがいかに恥ずかしいものだったか知った。
自分の精神力や生きる力は、この人の足元にも及ばない。
こんな壮絶な人生を送ったら、私は一カ月程度で自殺していただろうと思う。
いや、自殺という暗い言葉は褒めるレビューにふさわしくないが、
とにかく、そんなネガティブに染まった私の脳内に、大きな光を差し込んでくれた。
この本にとても感謝している。
「人に嫌悪感を持っていた自分は、少し疲れていたのだ」と思った。
(アマゾンより抜粋)
いうのを読みました。
実は私もこの方に近い感情を持っていました。
私のお客様の中にも生活保護を受けていて贅沢をされている方がたくさんいるという話をよく耳にしていたからです。
本当に生活保護が必要な人は申請をすること自体ができないくらいなので、本当に必要な人には届かないサービスで、申請などもきちんとできる環境の人が受け取っているという話をよく耳にしました。
なので、税金を食いつぶしているとまでは考えていなかったのですが、制度自体に問題はなにかしらあるんだろうな~くらいには思っていました。
アマゾンのレビューにはこんなことも書いてありました。
性的虐待とか実際にあるんだと、
驚きを隠せませんでした。
このレビューにも衝撃を受けました。
昔、野島伸司さんが脚本の聖者の行進というドラマをみていたのですが、
私はそのあまりに重い内容に、そのあとは、ビデオにとっておいたクレヨンしんちゃんをみて
気持ちを変えてからではないと眠れないほど、当時は衝撃を受けた作品です。
その中でも特に
確か雛形あきこさん演じる知的障害をもった女の子が段田安則さん演じる施設の社長さんに性的暴行を受けており妊娠してしまうというお話にはとてもショックを受けたのを覚えています。
でも、それはドラマだから、フィクションだから作りこんでいるんだと思っていましたが、
そんなことが実際にこの世の中に存在していたなんて。
実際、ニュースなどを検索してみると、本当にこういったことは行われているという事件などがあり、なんともいえない、衝撃を受けました。(聖者の行進も水戸事件という実話が元になっていたんですね。)
障害を持たれている方に対して、見て見ぬふりをする人はきっとたくさんいるのだろうなと思っていました。
私も、中途半端な同情心で介護を申し出たり、ボランティアをしたりということはできないと思います。
でも、まさか、手を差し伸べないというのではなく、不自由なことを理由にいじめたり、いたずらをする人がそんなにたくさんこの世の中にいるなんて。
もちろん、人の気持ちは毎日変化しています。
何かに当たりたいときもあるかもしれません。
いらっとすることがあるかもしれません。
でも、日本一ヘタな歌手の作者の濱田さんのまわりにはそんな人がなんて多いことか。
これが、障害を持たれている方の真実の日常だとしたら、本当に壮絶な世界でした。
電車にのっていて
「死ね」
といわれたり
お経をとなえられたり
本を読んでてあまりにショッキングな内容でしたが、それが、淡々とかかれていることに、よけいに、これが日常で、これが濱田さんのリアルなんだと思うと本当に胸が苦しくなりました。
そんな過酷な中でも夢をもって、頑張っている人がいるんだという事はすごく自分を見つめなおす機会になりました。
1リットルの涙の母の手記を読んだときも、テレビドラマどころではない障害を持った方の家族の苦労に衝撃を受けました。
ですが、日本一ヘタな歌手はもっと別の驚きがあって、正直、目をそむけたくなるほどでした。
アマゾンのレビューにも書かれていましたが、
これはきっと濱田さんが障害を持たれている方で意見をいう事ができないのを代表して出された本だと思います。
現在、土屋アンナさんの一件で大変なことになっているようですが、
濱田さんが傷つくことがないように心から願います。
現在、この本はプレミアに近い状態の入手困難な本になってしまっています。
ですが、市立図書館などで取り扱っているところはあると思いますので、
もし、機会がありましたら、一度手に取って読んでみることをお勧めします。
http://calil.jp/
全国の図書館から本を検索できます。
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